便秘は万病のもと!(2020.06)

30、40代の女性の半数以上が便秘と自覚

昔から『便秘は万病のもと』といわれ、便秘はさまざまな病気を引き起こすことがわかっています。しかし、30代、40代女性500人を対象にした調査では、
2人に1人強の約54%が便秘と回答。そこで今回は女性や高齢の方に多い『便秘』についてお話しいたします。

便秘とは

1日1回の排便が望ましいですが、日本内科学会の定義では「3日以上排便がない状態」が便秘とされています。健康的な便はバナナ型で水分を80%以上含んで
おり、便が長時間腸内に留まると、水分が取られて硬くなり便秘を引き起こすという訳です。

便秘が引き起こす病気

 腸内に閉じ込められた便は悪玉菌により腐敗し、毒素や有毒ガス、悪性物質を発生させます。これらの毒素が大腸疾患のリスクを高めると同時に血管に入り全身へ運ばれると肌荒れ、老化をはじめ、血管系の病気などのリスクも高めます。さらに腸内に悪玉菌が増えると腸の働きが低下し、免疫力の低下を招いたり、
脳のチカラも低下して、認知症やうつの発症にもつながると云われています。

加齢と便秘

中高年になると善玉菌が減って悪玉菌が増える傾向にあります。悪玉菌が増えると腸のぜん動運動が低下するため、便秘になりやすくなります。
日頃から腸内環境を整える生活をしていれば腸の老化を遅らせることができるので、高齢になっても便秘になりにくくなります。

あなたの便秘はどのタイプ?

便秘にはタイプがあります。まずは自分がどのタイプなのか考えてみましょう!

直腸性便秘

便が出る手前まで到達しているにもかかわらず、便意が
生じなくて起こる便秘です。寝たきりの人や女性、子供に多い。

弛緩性便秘

筋力の低下や運動不足、加齢などによって腸のぜん動運動が
低下して引き起こる便秘。高齢の方や女性に多い。

痙攣性便秘

ストレスにより自律神経が乱れ、大腸が緊張して痙攣性に
収縮することで引き起こる便秘。若年層に多い。

今日から始められる便秘対策!

リラックスする

腸を動かすのはリラックスした時に働く副交感神経なので便秘改善には気楽に
取り組むことが大切です。

水を飲む

水分不足は便秘の原因となるので、寝起きと朝食前に水を一杯飲んで、腸を刺激しましょう。適温:40度弱

乳酸菌と食物繊維を摂取する

善玉菌を含む発酵食品や善玉菌のエサとなる食物繊維を積極的に摂るようにしましょう。

毎日歩く

歩くだけでも便を押し出すための腹筋などの筋力アップにつながります。
目 安 20~30分/日

腸をマッサージする

腸に刺激を与えることで腸内運動を促しましょう。
★食後3時間ほどのタイミングで、お風呂上がりの身体が温まっている状態で行う。仰向けに寝て、深呼吸しながらおへその周りをゆっくり時計回りにさする。できれば100回以上繰り返す。