免疫力は病気から体を守る抵抗力!(2020.11)

免疫細胞のボスを元気に!
(マクロファージ・LPS)

免疫力とは?

 「免疫力を上げよう!」と言われても、そもそも免疫って何?
 実は、血液中の白血球こそが免疫細胞なのです。いろんな種類の免疫細胞があるのですが、免疫細胞が元気だったら、外部からの有害物質を攻撃してくれ、身体を守ってくれます。
 免疫細胞には自然免疫(生まれながらに体に備わる)と獲得免疫(後天的に得られる)という2つの種類があります。これらに分類されるいくつもの免疫細胞が連携して働くことで、細菌やウイルス、体内で発生したがん細胞などを24時間体制で常に監視し撃退しています。

免疫力アップの鍵は?

 自然免疫の中にマクロファージという細胞が存在します。この細胞は免疫細胞のボス的な存在で、異物や病原体を食べまくる他、異物の侵入を他の免疫細胞に知らせ、攻撃するよう指示します。マクロファージを元気(活性化)にさせることが鍵になると考えられています。 免疫力アップで病気から体を守る抵抗力をつけましょう!

マクロファージ・LPSとは?

マクロファージ(自然免疫細胞のボス)

マクロファージの役割…・溜まった老廃物を除去・傷んだ細胞を修復・新しい細胞の増殖を促進

 体の中をアメーバーのように動きながら、異物をむしゃむしゃ食べて排除するマクロファージは、貪食細胞(どんしょくさいぼう)とも呼ばれています。
 マクロファージは、病気に罹ってからでなく、罹る前に働いて健康を守る予防医学という観点からも重要な細胞群です。
 さらに言えば、マクロファージは感染予防を超えて健康を維持する重要な
システムを担っています。

LPS

 マクロファージを元気に(活性化)させるとして近年注目されているのが「LPS」(リポポリサッカライド)です。LPSは土で育つ野菜や穀物などに含まれる天然成分で、摂取するとマクロファージが元気になることがわかっています。
 私たちはLPSを食品などから日々摂取していて、基本的には摂りすぎによる不具合はみられません。衛生環境が進みすぎた現代人は慢性的なLPS不足とも考えられ、このことが、現代のアレルギー性疾患の増加と関連しているとの報告もあります。摂取量が減ったことで疾患が増加する特徴から、LPSは免疫にとってなくてはならない存在と言えるのです。

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